NO BRIGHT GIRLというバンド

出会いというものは本当に奇跡のようなもので、ひょんなことがきっかけなことばかりだ。

少なくとも自分は、意識せず、何も考えず、なんとなく日々を過ごしている時にこそ、突然の出会いがやってくる。

でもこれだけは必ず、確実に言えるのが、その時は絶対に”ポジティブなマインド”が保たれているということ。

これが、いい出会いに巡り合うための必須条件となる。

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私は今、すごくどハマりしているバンドグループがある。

おそらくこのブログにたどり着いた人は、『めちゃめちゃ好きで大ファン』か『全く知らない』のどちらかだろう。

NO BRIGHT GIRL

長野県松本市を拠点に結成された若手ポップ・パンクバンド。

彼らは2017年に結成され、主に東京など関東を中心に精力的にライブ活動を行う。なお現在は、惜しくも無期限活動休止状態となっている。

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このバンドに出会ったきっかけは、本当に偶然的なものだった。

多くは語れないけど…偶然彼らと出会い、限られた時間の中で話を聞いたところ、「バンドをやっている」とのことだった。

バンドをやっているなんて今時珍しくないしな〜とは思いつつも、ちゃんと曲を出してるのは凄いな、と、初めはそんな「地元ではちょっとした有名人」に出会えた感覚でしかなかった。

色眼鏡なしで彼らと話せたのが今では貴重な時間だったと思う。もう2度と会うこともない。そんな風に思うと少し寂しかったけど、きっとまたどこかで会える気もした。

帰ってきてから、彼らの音楽をちゃんと聞いてみた。初め聞いた時は、少し違和感があった。なんの違和感かと聞かれれば説明はできないけど、それはやがて聴くうちにすーっと消えていって、気がつくと何度も繰り返し聴くようになっていた。

そして聴けば聴くほど、私は彼らの曲が好きになっていった。

初めこそBGM感覚でしかなかった彼らの曲を段々と音や歌詞を意識して聴くようになった。

歌詞は全部英語なので基本的に意味は分からないんだけど、YouTubeの公式MVの概要欄を見ると、なんとなく何を伝えたいのかが分かった。

彼は言っていた。

「自分で歌詞を書いてる」と。

それを知った上で聴いてみると、あぁこの人は常に何かを考えながら、ひたすら自分と向き合って作品作りに力を注いでいるんだな、と思った。

そう考えると、彼はただの「地元じゃちょっとした有名人」だけには収まず、一味違った人間にも見えた。そして、彼の最愛の仲間であろうもう1人の彼は、そんな彼の大きな支えであり、理解者であると感じた。

バンドは、1人じゃ成り立たないんだよな…。

なぜかやはり彼らの曲を聴いていると少し悲しい気持ちになっていた。いてもたってもいられず公式サイトやTwitterなどで情報を調べると、その勘は的中した。

「無期限活動休止のお知らせ」…。

いや、なんでこのタイミングで…と愕然した。

彼らを知って、彼らを好きになって、よし！これからこのバンドを応援しよう！と思った矢先、こんなにも悲しいお知らせ。

わりとほんとに悲しくて、その日は1日中落ち込んでいたと思う。

でもだからこそ、最後に。

なんだかんだいって彼らがずっと活動を続けていたら、わたしはきっと『ライブなんかいつでも行ける』と考えてしまうはずだ。けれど、もう活動も残り少ない、と考えたらやっぱり、実際に生で彼らの音楽を聴いておきたい！と思った。

そこで、彼らのラストライブツアーの1つである横浜へ行くことにした。

1人で行くのはかなり緊張した。

というか、ライブハウス自体そんなに行かないし、そもそも苦手な類いである。

想像以上に若い人だらけだし想像以上にアウェイだし。もうほんとに泣きたかった。

けど、それ以上に彼らの演奏を生で観たい。その気持ちが強かった。

だからちゃんと最後までしっかり目に焼き付けることができて本当によかった。

印象に残っていることは演奏含めていくつかあったけど、１つだけ。

わたしはとりあえず怖かったので会場の端っこで待機していた。それでも最前列の次ぐらいの近さ。常連であろう男女2人組が飲み物を持って同じく待機していた。女の人は前座の演奏が始まると、飲み物をスピーカーの上に置いた。

すると揺れる身体にぶつかったのか置いていた飲み物がこぼれてしまった。若干自分の方にかかって靴が濡れた。正直この時点で最悪で、やっぱこういうところは本当最悪なやつがいるし、謝ることすらもできねえんだな、と目の前の女をじっと見つめた。

目の前にはこぼれた飲み物で床が水浸しになっていた。当然そこには立てないので、一歩後ろへと下がった。

女の人も『どうしよう』みたいな素振りはしていたけど、結局放置だった。

するとしばらくしてからNO BRIGHT GIRLのボーカルの子が近くにやってきた。

彼は飲み物がこぼれた床に気づくと、すぐさまどこかへ去っていった。再び何かを持って戻ってきた途端、彼は床へさっとしゃがみ込んだ。

こぼれた床をティッシュかなにかで懸命に拭いていたのだ。

「そんなことしなくていい」

そばにいた誰かが、彼にそんなことを言っていたような気がする。

しかし彼の手はとまらなかった。

この光景をわたしは黙ってただ見つめることしかできなかった。

「ありがとうございます」というのも違う気がした。だってそれはわたしのためだけにやっていたわけじゃないから。

彼には守るものがある。大事にしたいものがある。

きっとここもそうなんだろう。

このライブハウスで何年も演奏をしてきたからこそ、ここには彼らのファンがいて、彼らは彼ららしく音楽ができていたはず。

だからこそ、蔑ろにしてはいけない、自分が恩返しする場所であるから。

そう思える心が常にあるからこそ、咄嗟の行動ができたのだろう。

わたしは彼のそんな姿を見て、『いやそれはあなた、やらなくていいだろう…。あなたの仕事じゃないんだもん。』と思った反面、だからこそ、彼らは好かれるんだな、愛されるんだな、と実感して、さっきまでの自分を恥じた。

“売れている＝愛されている”

“売れていない＝愛されていない”

そんな野暮な考え方をしているつもりはないけど、確実にそうは思わせないような何かが、そこにはちゃんと存在していた。

NO BRIGHT GIRLは人から愛されるバンドであること。それを現場で見たことによって、より一層感じることができた。

これだけは言っておきたい。

人から愛されているから。彼らの人柄がいいから。そんな理由で彼らを好きになったわけではない。

単純に好みの問題である。ポップパンクは高校時代から好きで、Greendayにどハマりしていたくらいにはドストライクなジャンルなのだ。

だから歌詞が全部英語だったり、オルタナティブな要素を盛り込んでいるサウンドだったり、そういう“音楽性”が単純に刺さっただけなのである。

しかし、バンドというものは厳しい世界であり、今でこそありふれたものに過ぎない。売れるためにやっているのであれば必ず壁にぶつかるし、挫折するグループも少なくない。

ただ、わたしは、彼らや彼らの仲間たちのいる現場を見て純粋に思った。

「この人たち別に売れるためだけにやってるわけじゃないんだな」

売れたらそりゃいいだろう。

ていうか売れなきゃそれは趣味の範囲でしかない。

え、じゃあ趣味の範囲じゃダメなの？

好きでやってるだけじゃダメなの？

現実問題、その考えでいられるほど世の中は甘くない。

彼らを見て純粋にそう思えたけど、彼らはそういった現実と何度もぶつかったからこそ、今回のような選択に迫られたのではないだろうか。

しかし、わたしは心底彼らが羨ましかった。

自分の好きなものを追求し、その結果、同じ考えや同じ意見を持った仲間が集まる。

彼らの「好き」に賛同し、彼らを「好き」になった人達が集まる。

そんな世界が幸せでないわけないでしょう？

だからわたしは、最初で最後に彼らの演奏を目の当たりにし、少しでも彼らのことを知ることができて良かったと思った。

自分の人生における財産の1つになった。

でもやはり自分には、彼らの世界をすべて知り尽くすことはできなかった。

そこが少し残念な点ではあった。だからこそ、もっと早くに知ってライブに足を運んでいればよかった。

今でもずっと彼らの音楽をイヤホンで聴き続けている。それがもう日課になっている。

なんでここまで好きになれたのか？それは出会いが偶然で、色眼鏡なしの状態で彼らと接することができたから？

ただ刹那的なものに価値を感じただけだから？

なんにせよ、わたしはNO BRIGHT GIRLというバンドが大好きである。

これからもずっと応援していく。

だからまたいつか戻ってきてくれると嬉しい。少なくとも、みんな幸せに生きていて、ふとした時に「またライブしてみるか！」ってなってくれたらなお嬉しい。

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ふぁんし〜ぎゃんぐ の あとかぎ

ちな、ライブハウスよ！剥がれた天井マジで邪魔だからテープで貼ってその場しのぎするのもうやめろ！さすがに限界だろ！

せっかくのいい映像撮れると思ったのに全部こいつに邪魔されました。

改めまして。

私がNO BRIGHT GIRL 略して「ノーブラ」の曲がなぜこんなにも好きなのかというと、アルバム通して曲が聴けるからなのです。

いまやサブスク時代、「このアーティストが好き！」というより「この曲が好き」的な手軽さゆえに、単体でのアーティストに熱を注ぐ労力も減っているのではないでしょうか。現に自分もそうなりつつあります。しかしノーブラの曲に関しては、アルバム全曲通しで聴かないと気がすまない。アルバムが一つの作品になっていると感じます。ちゃんと順番を練っていたりと曲構成が念密に作られているのが聴いていて分かります。

特に好きなアルバムはWILLです。

L,N,C,L

• NO BRIGHT GIRL
• J-Pop
• ¥255
• 

• provided courtesy of iTunes

Farewell

• NO BRIGHT GIRL
• J-Pop
• ¥255
• 

• provided courtesy of iTunes

このアルバムは通しで必ず聴いてほしい。L,N,C,LからのFarewellの流れは最高です。真夜中に1人家路に向かいながら聴いたときは思わず涙しました。

曲単体で言うとピカイチFarewellですが、Sweat Comingも大好き。これは最初にMVを観たからか、彼らのチャーミングさも相まって聴いてて楽しいです。曲調が急に変わるのも良い。

マイナーどころで言えば（？）Suger、Herbarium、RorriM…ああもう言い出せばキリがない！全部好きなのだよ。

どれも明るくて元気になれる曲なのに、どこか聴いてて切なくなるのは何故なのだろう〜。自分が辛い目にあったときにより感傷に浸るためにも聴きたくなるし、もちろん天気の良い気分最高！な時にも聴きたくなる。

でもわたしが彼らを本当に好きなんだと実感できるのは、やはり、自分がトボトボと落ち込んでる時に、真っ先に「聴きたい」と思うのがこのNO BRIGHT GIRLだということ。

それよりほかないのです。